新着情報詳細
白井駅から徒歩2分の歯医者「ほんま歯科クリニック」の新着情報はこちら。こちらのページでは、最新の歯科情報や臨時休診のお知らせ、
スタッフのとりとめのない日常や業務のお話など、さまざまな内容を掲載しています。
歯周外科手術とは?──専門医が解説する適応と方法

はじめに
歯周病は「静かに進行する病気」といわれます。初期のうちは出血や腫れといった軽い症状しか出ませんが、放置すると歯を支える骨が失われ、最終的には歯を失ってしまうこともあります。
歯周病の治療は、まず「基本治療」と呼ばれる歯石除去やブラッシング指導から始めます。しかし、進行した歯周病では基本治療だけでは十分な改善が得られない場合があり、その際に選択されるのが 歯周外科手術 です。
今回は、日本歯科歯周病学会認定医 の立場から「歯周外科手術の適応と方法」について、患者さんにわかりやすく解説していきます。
1. 歯周外科手術が必要になるのはどんなとき?
(1)基本治療だけでは改善が不十分な場合
歯周病治療の第一歩は、歯石を取り除き、日常のブラッシングを改善することです。しかし、深い歯周ポケット(歯と歯ぐきのすき間)が残っていると、どうしてもプラークや歯石がたまりやすく、炎症が続いてしまいます。
(2)歯周ポケットが深い場合
- 4mm以下:基本治療で改善が期待できる
- 5〜6mm以上:外科的な処置が検討される
- 7mm以上:外科治療の適応が高い
(3)歯石が深く入り込んでいる場合
器具が届かない深い部分の歯石は、歯ぐきを開いて直接見ながら除去する必要があります。
(4)歯の保存を目指す場合
「この歯を抜くしかない」と診断された場合でも、歯周外科手術によって歯を残せることがあります。
2. 歯周外科手術の目的
- 歯周ポケットを浅くして、清掃しやすい環境をつくる
- 歯石や炎症組織を完全に取り除く
- 必要に応じて、失われた骨や歯ぐきを再生させる
- 患者さんがセルフケアをしやすい状態を長期的に維持する
3. 歯周外科手術の種類と方法
(1)フラップ手術(歯肉剥離掻爬術)
もっとも一般的な方法です。歯ぐきを切開して歯根の奥まで見えるようにし、歯石や感染組織を徹底的に取り除きます。その後、歯ぐきを元に戻して縫合します。
特徴
- 深い歯周ポケットの改善に有効
- 術後は腫れや出血が数日続くことがある
(2)歯周組織再生療法
失われた骨や歯周組織を再生させることを目的とした方法です。特殊な薬剤や人工材料を使い、骨や歯ぐきの再生を促します。
代表的な方法
- エムドゲイン法(タンパク質を使って骨の再生を誘導)
- GTR法(人工膜でスペースを確保して骨の再生を助ける)
(3)歯肉切除術
歯ぐきの一部を切り取って歯周ポケットを浅くする方法。比較的シンプルですが、適応は限られます。
(4)歯冠長延長術
歯ぐきを下げて歯の根を多く露出させる手術。被せ物やブリッジを長持ちさせる目的でも行われます。
4. 手術の流れ
- 診査・診断
レントゲン、歯周ポケット検査を行い、適応を確認します。 - 麻酔
局所麻酔を使用するため、手術中の痛みはほとんどありません。 - 切開・処置
歯ぐきを開き、歯石や炎症組織を除去、必要に応じて再生療法を行います。 - 縫合
歯ぐきを戻して糸で縫合します。 - 術後管理
1〜2週間後に抜糸。術後は腫れや違和感が出ることがありますが、数日で軽快します。
5. 歯周外科手術のメリットと注意点
メリット
- 歯周ポケットを減らし、再発を防げる
- 歯を残せる可能性が高まる
- 長期的に口腔内の健康を維持できる
注意点
- 術後の腫れ・出血・しみる感覚が出ることがある
- 骨の再生は100%保証できない
- 手術後もセルフケアと定期検診が欠かせない
6. 手術後の生活とセルフケア
- 術後1〜2日は安静にし、強くうがいをしない
- 指示された薬をきちんと服用
- 術部は強く磨かず、他の部分は清掃を続ける
- 食事はやわらかいものから始める
7. 患者さんへのメッセージ
歯周外科手術は「怖い手術」と思われがちですが、局所麻酔で痛みを感じにくく、術後も数日で回復することが多いです。
日本歯科歯周病学会認定医 は、エビデンスに基づいた診断と治療を行い、「残せる歯をできるだけ残す」ことを第一に考えています。
歯周病が進行しても、決して諦める必要はありません。
まとめ
- 歯周外科手術は「基本治療で改善しない歯周病」に適応される
- 主な方法は「フラップ手術」「歯周組織再生療法」「歯肉切除術」など
- 手術の目的は「歯周ポケットの改善」と「歯を長持ちさせること」
- 専門医による診断と継続的なケアが成功の鍵
終わりに
歯周病は適切な治療と予防でコントロールできる病気です。
もし「歯ぐきが腫れている」「歯がぐらぐらする」と感じたら、早めに専門医にご相談ください。






